2020年3月29日(日)まで森美術館で開催中!

「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか」に行ってきた!

森美術館で2020年3月29日(日)まで「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか」が開催中! 11月19日(火)に行なわれたプレス内覧会に行ってきました。子供たちにも見て欲しい、未来の社会、人間のあり方を考える展覧会です。

ゴッホが切り落とした左耳を、その末裔から採取したDNAから培養復元した作品、ディムート・シュトレーペの「シュガーベイブ」

最先端テクノロジーがもたらす近未来を
アート、デザイン、建築で表現!

森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)で2020年3月29日(日)まで「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか」が開催中! 11月19日(火)に行なわれたプレス内覧会に行ってきました。

【イベント概要】未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか

森美術館で2020年3月29日(日)まで「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか」が開催中! 11月19日(火)に行なわれたプレス内覧会に行ってきました。子供たちにも見て欲しい、未来の社会、人間のあり方を考える展覧会です。

フォスター+パートナーズがアブダビに建設中の再生可能エネルギーで稼働する都市「マスダール・シティ」。サステイナブル、ゼロカーボン、廃棄物ゼロを目標とする

未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか」は、すでに現在でも浸透しつつあり、今後さらに進化するAI人工知能)、バイオ技術ロボット工学AR拡張現実)などの最先端テクノロジーが、私たち自身や生活、社会、環境にどのような影響を与えるのかを、アート、デザイン、建築を通して、近未来を垣間見せてくれる展覧会です。

森美術館で2020年3月29日(日)まで「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命—人は明日どう生きるのか」が開催中! 11月19日(火)に行なわれたプレス内覧会に行ってきました。子供たちにも見て欲しい、未来の社会、人間のあり方を考える展覧会です。

会場に浮かぶ、エネルギー・インフラに頼らない(オフグリッド)コミュニティの創出を目的とした、モジュール型の都市のプロトタイプ、ポメロイ・スタジオ「ポッド・オフグリッド」。各モジュールは住居、公共施設、農業地などのセクターと、発電、水濾過、廃棄物処理を行なうユーティリティー・ユニットから構成

私たちの未来は明るい? 暗い?
未来の社会、人間のあり方を考える

近い将来、AIが人類の知能を超える “シンギュラリティ” が到来すると言われています。また、ブロックチェーン技術は社会システムに新たな信用と価値をつくり出し、多様なバイオ技術は食や医学、環境に多大な影響を与えることになるでしょう。




さらに私たち人間が身体機能を拡張させ、いま以上の能力、そして長寿を享受する時代もそう遠くないのかもしれません。

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大気汚染などで地表に住むことが難しくなった近未来、大気圏内に居住空間をつくるXTUアーキテクツ「Xクラウド・シティ」。人口の増減や使用用途の変化にあわせてモジュールの数を変化させる。植物の浄化作用も活かす

そうした急激な変化がもたらす “未来” は、私たちを幸せにしてくれるでしょうか? 明るい未来だけではないかもしれませんが、少なくとも20〜30年後の未来のヴィジョンを考えておくことは必要です。そしてそれは同時に、「豊かさとは何か」「人間とは何か」「生命とは何か」という根源的な問いにもつながります。

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東洋的自然観と現代都市が融合したMADアーキテクツ「山水都市リサーチ」。北京市最大の都市公園「朝陽公園」の南門正面に位置し、高層のオフィスと中層マンション、低層オフィスおよび商業施設を併設

都市、建築、生活、身体拡張、社会と人間
子どもたちの興味を引くものがきっとある

会場は「都市の新たな可能性」「ネオ・メタボリズム建築へ」「ライフスタイルとデザインの革新」「身体の拡張と倫理」「変容する社会と人間」の5つのセクションで構成され、100点を超えるプロジェクトや作品を紹介しています。

子どもたちにとっては難しいものの方が多いと思いますが、5つの中にはきっと心惹かれるものがあるはず。または見ているうちに興味が出てもきそうです。たとえば建築には興味ないけどロボットには興味があるとか、逆に建築に興味はなかったけど、こんなデザインの建物もあるんだと興味が出たり。

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ザ・ワイ・ファクトリー/デルフト工科大学「ポロ・シティ」。現代の都市は人々の生活やエコロジー的循環から切り離された「閉じられた建築」によってできている。それをいかにして “開く” か、都市や建築における “多孔性” の可能性を検証したリサーチ・プロジェクト

子どもたちは働き盛りの壮年期(25~39歳)に、この展覧会で考えられているような世界で生きることになります。未来が明るか、暗いかは、今の大人たち、そして子どもたちにかかっています。これからどのような未来をつくっていくべきか、親子で話をするには、とても良い展覧会だと感じました。

そしてひとつ確実に言えることは、今まではSFや漫画の世界だった身体拡張やデザイナーベビーが実現可能となり、今までは考える必要のなかった、“人間はどうあるべきか” という答えのない問題に、子どもたちは真剣に取り組まなければならないということ。倫理や哲学、美意識、考える力が、今まで以上に必要になってきそうです。そして、それを養うにはどうしたらいいかは、大人たちにも問われています。

【関連イベントレポート】Media Ambition Tokyo 2019[MAT]に行ってきた! 2019年3月3日(日)まで東京シティビューで開催!

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誘致段階の会場計画の大型模型、模型と壁面へのプロジェクションマッピングによる映像展示、透明スクリーンを使用した最新のオープン型AR体験ができる「2025年大阪・関西万博誘致計画案」

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ミハエル・ハンスマイヤー「ムカルナスの変異」。「ムカルナス」というイスラム建築に見られる幾何学的パターンの装飾をコンピュータで解析し、14,000本以上ものパイプからなる、人の手ではつくりえない作品

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エコ・ロジック・スタジオ「H.O.R.T.U.S. XL アスタキサンチン g」。サンゴの形をした構造物の中にユーグレナ(ミドリムシ)を埋め込み、光合成することで酸素を生成しながらコロニーを形成する

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来館者の顔を写生するパトリック・トレセ「ヒューマン・スタディ#1、5 RNP」。5台のロボットが写生を行なうが、それぞれ異なるタッチの絵を描く

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ANOTHER FARM「Modified Paradise “Dress”」。特殊なメガネをかけると模様が浮き出す能の衣装は、遺伝子操作された蚕による光る糸でつくられている

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ANOTHER FARMは、尾崎ヒロミ(スプツニ子!)さんと、串野真也さんによるアートユニット。会場に来ていたスプツニ子!さんが作品を紹介

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エイミー・カール「進化の核心?」。3Dプリンターで制作された新しい血管構造を持つ心臓は、従来の心臓機能を改善するデザイン

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ディムート・シュトレーペの「シュガーベイブ」は、ゴッホが切り落とした左耳を、その末裔から採取したDNAから培養復元したもの

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「人類滅亡後の音楽」がコンセプトとなる、やくしまるえつこの「わたしは人類」。微生物の遺伝情報をもとに楽曲を制作し、記憶媒体にも微生物のDNAを使用する。展示室に流れる音楽は、25億年前から生息する微生物「シネココッカス(ラン藻の一種)」の塩基配列を独自開発した暗号表「Cipher」で変換、DNAに保存したもの

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四肢欠損障害を持つ乙武洋匡氏に人工的な四肢を取り付け、自然な歩行運動の獲得をめざしている「OTOTAKE PROJECT」

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ラファエル・ロサノ=ヘメル&クシュシトフ・ウディチコの「ズーム・パビリオン」。部屋に入るとカメラが来場者を捉えて壁面に映し出す。するとコンピュータが室内にいる他人と何らかの共通点を見つけてマッチングを行なう。常に監視されているような違和感や、知らぬ間にプライバシーを侵害されているような、映画のような体験ができる

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たくさんいる中から、なぜこの人とのマッチングだったのか、新たな出会いも創出してくれるのかもしれない

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アギ・ヘインズ「変容」シリーズ。外科手術で身体機能を強化した新生児。写真手前は、拡張クリップを用いて頬を引き伸ばした「二重頬形成」を行なった赤ちゃんのモデル。ストレスの多い仕事に就いても、素早く、かつ効率的にストレスを軽減するカフェインを吸収できる

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エイミー・カール「インターナル・コレクション」シリーズは、人間の神経系、肺、靭帯など体内の組織を主題に制作されたドレス

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人工培養により食材を生産する未来を描いたデザイン・プロジェクト、ネクスト・ネイチャー・ネットワークの「ビストロ・イン・ビトロ」。動物を殺す必要も飼育する必要もなく、動物愛護の観点からも、食料問題の解決という意味でも優れている。人工培養された食材により、新しいメニューや食習慣も生まれるかもしれない

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クラレンベーク & ドロス「ヴェールの女性 III(「菌糸体プロジェクト」シリーズより」)は、3Dプリンターと、キノコのもとである菌糸を混ぜ込んでつくった材料で制作したイス。イスの表面に吹き出したキノコは装飾にもなる

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人の気持ちをやさしく揺さぶり、幸せな気持ちで満たしてくれる愛玩ロボットGROOVE Xの「LOVOT(らぼっと)」。上目遣いで見つめられるとハートはわしづかみにされてしまう。ソニーのaibo(アイボ)もいて、LOVOTとaiboが仲良くなれるかにも注目

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ヴァンサン・フルニエ「マン・マシン」シリーズ。ロボットが仕事をすることもなく日常的な場面に溶け込むように存在し、ロボットに対して人間が抱く、魅了される気持ちと恐れの両方を映し出している

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「食のデジタル化」を追求するプロジェクト「OPEN MEALS」の「SUSHI SINGULARITY」。寿司を味覚の基本となる塩味、甘味、酸味、苦味でデータ化し、3Dプリンティングと培養によって新たな寿司をつくり出す

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ウニの殻をモチーフに、放射形状を実現したウニやマグロの寿司。このマシンさえあれば、どこにいても食べたいものが食べられる

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機械学習によりつくり出された架空の人物たちがtweetし続けるマイク・タイカの「私たちと彼ら」。tweet内容はもとより、その人物も存在しているのか、バーチャル空間の危うさを感じさせる

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「生命とは何か」をテーマに開発されたアンドロイドの「オルタ3」。自律した動きと、外部情報に呼応するニューラル・ネットワーク(神経回路網)の相互作用で動き続ける

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手塚治虫の「火の鳥 未来編」。1967-68年の作品だが、今まさに真剣に考えなければならないことが描かれている

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アウチの「データモノリス」は、トルコ南東部にあるギョべクリ・テペ遺跡の建造物に刻まれた紋様や周囲の環境をAIが解析、抽象化した映像を高さ5メートルの直方体に映し出す

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