2023年8月20日(日)まで東京都美術館で開催!

「マティス展」開催! 体験レポート!

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

日本では約20年ぶりとなる大規模回顧展「マティス展」が、2023年4月27日(木)~8月20日(日)まで東京都美術館で開催! 会場入には「HENRI MATISSE:The Path to Color」の文字

各時代の代表的な作品から
マティスの軌跡を辿る!

20世紀美術を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869年~1954年)。日本では約20年ぶりとなる大規模な回顧展「マティス展」が、世界最大規模のマティスコレクションを誇るポンピドゥー・センターの協力を受け、2023年4月27日(木)から東京都美術館で開催! 前日に行われた内覧会に行ってきました!

【イベント紹介】マティス展 2023年8月20日(日)まで東京都美術館で開催!




純粋な色彩による絵画様式であるフォーヴィスム(野獣派)を生み出し、モダン・アートの誕生に決定的な役割を果たしたマティスは、84歳で亡くなるまでの生涯を感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩と光の探求に捧げました。

同展では、マティスの初期から晩年までの約150点を展示。「“フォーヴィスム” の夜明け」と称されるマティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》が日本で初公開されるほか、節目となる重要な作品が見られるのも見どころのひとつです!

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

初期から晩年まで、色彩豊かなマティスの芸術の軌跡を辿ります

さらに彫刻、ドローイング、版画、切り紙絵、南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料も展示され、各時代の代表的な作品からマティスの軌跡を辿ることができます。

会場には子どもにもわかりやすい「ジュニアガイド」もあり、また事前にダウンロードも可能。観に行く前に読んでおくと、展覧会をより楽しめると思います。
https://matisse2023.exhibit.jp/asset/pdf/junior_guide.pdf

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

廊下には「ジュニアガイド」の案内がありました。ジュニアガイドはダウンロードもできます

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

マティス初期の傑作日本初公開!
最晩年の最高傑作ロザリオ礼拝堂も!

第1章「フォーヴィスムに向かって 1895-1909」
会場は8章に分かれています。第1章にはフォービスム以前の作品を展示。画家になることを決心して修行をはじめたマティスは伝統的な画法から離れ、新しい絵画の探求をはじめます。中でも注目すべきは、日本初公開となる《豪奢、静寂、逸楽》。光に満ちた理想郷とも言うべき風景を点描の技法を用いて描かれたその絵からは、後の作品に通ずるマティスらしさを感じられます。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

「“フォーヴィスム” の夜明け」と称されるマティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》
1904年 油彩/カンヴァス 98.5×118.5cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《豪奢I》
1907年 油彩/カンヴァス 210×138cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

第2章「ラディカルな探求の時代 1914-1918」
第一次世界大戦に重なる時代の作品が並ぶ。ふたりの息子やまわりの人間が徴兵されるなか、ひとり残されたマティスは、この状況に抵抗するかのように画家の転機となるような革新的な造形上の実験を推し進めます。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《金魚鉢のある室内》
1914年 油彩/カンヴァス 147×97cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《白とバラ色の頭部》
1914年 油彩/カンヴァス 75×47cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

第3章「並行する探究─ 彫刻と絵画 1913-1930」
副次的、周辺的なものとみなされてきた彫刻作品にスポットをあて、色彩のない彫刻の造形と色彩豊かな絵画の往還によって紡がれるマティスの造形的な実験を辿ります。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《背中I–IV》
1909–1930年(Ⅰ:1909年/Ⅱ:1913年/Ⅲ:1916–1917年/IV:1930年)
ブロンズ Ⅰ:190×116×17/Ⅱ:188×116×14/Ⅲ:190×114×16/IV:190×114×16cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

第4章「人物画と室内画 1918-1929」
1920年代にニースに居を構えたマティスは、肖像画や室内画、風景画を描き、伝統的な絵画概念に向き合うようになります。また、画家としての原点に立ち返るような木炭やグラファイトで描かれたドローイング群も多数紹介されています。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《緑色の食器棚と静物》
1928年 油彩/カンヴァス 81.5×100cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

第5章「広がりと実験 1930-1937」
1930年代のマティスは、平面的な色彩構成を追求し、画面の単純化を推し進めました。1934年頃からマティスのモデルと制作助手をつとめたロシア人のリディア・デレクトルスカヤを多用しました。本展でも彼女をモデルとした作品を多数見ることができます。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《夢》
1935年 油彩/カンヴァス 81×65cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

第6章「ニースからヴァンスへ 1938-1948」
第二次世界大戦が開戦し、高齢と病気療養のためにフランスを離れることができなかったマティスは、療養を続けながらニースからヴァンスへと居を移します。病気療養をしながらも色彩豊かな大画面のカンヴァス作品群から、美術文芸誌『ヴェルヴ』などの本の装丁や挿絵など、この時期の多彩な仕事を紹介しています。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《赤の大きな室内》
1948年 油彩/カンヴァス 146×97cm
ポンピドゥー・センター/国立近代美術館

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《芸術・文学雑誌ヴェルヴ》表紙デザイン

第7章「切り紙絵と最晩年の作品 1931-1954」
1940年代になると、1930年代から制作していた切り紙絵技法を再び使うことを思いつきます。「ハサミで描く」というこの画期的な手法によって生み出された、巨匠の最晩年の豊かな作品群を紹介しています。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

切り紙絵と最晩年の作品の展示風景

第8章「ヴァンス・ロザリオ礼拝堂 1948-1951」
マティスが最晩年に自身の集大成として手がけ、最高傑作のひとつとも言われる南仏・ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する作品の展示や、生涯にわたり探求してきた技法を駆使して創出された、色と光にあふれた空間を撮影した4K映像を観ることができます。

日本では約20年ぶりの大規模回顧展「マティス展」の写真

《ヴァンス礼拝堂、ファサード円形装飾〈聖母子〉(デッサン)》
1951年 墨/カンヴァスで裏打ちした紙 直径162cm
カトー=カンブレジ・マティス美術館

OFUSEで支援する

記事が役に立ったという方はご支援くださいますと幸いです。上のボタンからOFUSE経由で寄付が可能です。コンテンツ充実のために活用させていただきます。

関連記事

イベントカレンダー

プレゼント

  1. 20240315_movie_FLY_00

    プレゼント!イルミネーション最新作!映画『FLY!/フライ!』子供用オリジナルTシャツ プレゼント!

    大ヒットアニメ『ミニオンズ』『怪盗グルー』『SING/シング』『ペット』シリーズを生み出し、全世界で…
  2. 03take230928_tomas24_key_steel_RGB

    親子3名まで参加可能!キャスト登場の上映会プレゼント!『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』上映会プレゼント!

    「きかんしゃトーマス」劇場版アニメ最新作『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンと…

注目イベント

  1. 20240627_event_stepconcert_00

    2024年6月27日(木)応募締切、7月25日(木)開演! 家族そろって楽しめる

    第117回サマーステップコンサート ~ブラボー!ミュージカル&クラシック~
    家族そろって楽しめるコンサート住友不動産グループの『第117回サマーステップコンサート』が2024年…
  2. 20240426_report_DINOSAFARI_01

    2024年4月26日(金)〜5月6日(月・振休)のゴールデンウィークに渋谷ヒカリエで開催!

    恐竜ライブショー「DINO SAFARI 2024(ディノサファリ2024)」を5歳の息子と体験!
    大迫力の恐竜が目の前に迫る体験型「恐竜」ライブショー「DINO SAFARI 2024(ディノサファ…
  3. フォルテヴィータ事件簿_web

    2024年4月26日(金)のゴールデンウィークから毎日開催! ハリウッドばりの大事件がゼロ距離で巻き起こる!

    イマーシブ・フォート東京の新アトラクション「フォルテヴィータ事件簿」体験レポート!
    従来のテーマパークとは大きく異なる “完全没入(イマーシブ)体験” を楽しめると大人気になっている「…
  4. 20240426_movie_kingdonkyouryu_11

    ゴールデンウィークは子どもと一緒に映画に行こう!

    2024年 ゴールデンウィークおすすめ映画
    子どもと一緒に楽しめる2024年おすすめのゴールデンウイーク映画を紹介!『名探偵コナン』に『映画ドラ…
  5. 20240530_event_atelieranz_00

    2024年5月30日(木)〜6月5日(水)GINZA SIX 5階 アールグロリュー ギャラリー オブ トーキョーで開催!

    蟹江 杏 画業25周年記念新作展 -eyes-
    版画家・蟹江杏さんの画業25周年を記念した新作展『蟹江 杏 画業25周年記念新作展 -eyes- 』…

おすすめスポット

  1. 20230819_event_funfun_00
    子どもたちの自己肯定感を育み、大人たちには子どもたちの無限の可能性に気づくリアルイベント『あそビバ …
  2. ワタミオーガニックランド_パース_降臨_fix

    2021年3月開業! 岩手県陸前高田市に農業テーマパーク

    ワタミオーガニックランド
    ワタミ株式会社は日本初のオーガニックテーマパーク「ワタミオーガニックランド」を2021年3月にオープ…
  3. 20220722_spot_KIDSPARK_01

    2022年7月22日(金)Itochu Gardenにオープン!

    ITOCHU SDGs STUDIO KIDS PARK(伊藤忠 SDGs スタジオ キッズパーク)
    子どもたちが遊びを通してSDGsの考え方を体験できるインドアプレイグラウンド「ITOCHU SDGs…
  4. 2018_spot_2021_odakyu_01

    “子ども” も “大人” も楽しめる鉄道ミュージアム

    ロマンスカーミュージアム
    小田急電鉄は2021年春、「海老名駅」の隣接地に小田急の魅力が詰まった、子どもも大人も楽しめる鉄道ミ…
  5. 20220722_report_TIMEDIVER_t12
    圧倒的な“恐竜体験”ができるライブエンターテインメント「DINO-A-LIVE PREMIUM TI…

アーカイブ

ページ上部へ戻る