
世界遺産にも登録、洞窟内でクロマニョン人の描いた色彩画を体感!
フランス南西部のヴェゼール渓谷にあるラスコー洞窟には、今から2万年ほど前の旧石器時代、クロマニョン人によって描かれた牛や馬などの動物たちの彩色画が壁面に残っています。
ラスコー洞窟の壁画は、クロマニョン人が描いた数ある壁画の中でも色彩の豊かさや技法、描かれた動物の数と大きさなどが格別に素晴らしいと言われ、1979年に世界遺産にも登録されました。
特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」では、現在は保全のために非公開となっている世界遺産の壁画を、最新テクノロジーを駆使して1ミリ以下の精度で再現、まるでラスコー洞窟に入り込んだかのように、目の前に実物大の壁画が甦ります。

クロマニョン人の謎にも迫る!
なぜクロマニョン人がこのような壁画を描いたのかについて、国立科学博物館 人類研究グループ長で同展監修を務める海部陽介氏は、「クロマニョン人はホモ・サピエンスで私たちの祖先にあたる人類。アフリカからヨーロッパに移住してきたグループをクロマニョン人と呼び、東側に移動したホモ・サピエンスが私たち日本人の祖先になりますが、そもそもアフリカにいた共通祖先が、絵や音楽、言葉などの芸術的な能力を持っていたはずで、その証拠がアフリカで少しずつ出始めています」と説明。
そして今回の展覧会では、普段は写真でしか見ることのできない、クロマニョン人が実際に使用していた実物の道具や美術品も見られる貴重な機会。壁画も洞窟を模した特別な空間の中で見ることができるため、その素晴らしさを体験してほしいと同展の魅力を紹介してくれました。
2万年前、私たちの祖先がどのようなことを楽しみに、どんな生活をしていたのか、同展からのヒントをもとにさまざまな想像を楽しめそうです。そして親子で、今につながるその奇跡も実感できそうです。
特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」は、2017年2月19日(日)まで、東京・上野の国立科学博物館で開催!
【開催概要】特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」
【開催発表】「ラスコー洞窟」発見の経緯も、特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」開催概要発表会
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