2026年7月1日(水)〜9月27日(日)まで日本科学未来館で開催!

【体験レポート】この夏、親子で “特別南極観測隊” に! 日本科学未来館「大南極展」で未知のワクワクを体感しよう!

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会

特別南極観測隊になって
五感で南極のリアルを体験!

氷、大気、海、生き物の変化を観測できる、地球環境を知るうえでとても重要な場所 “南極”。日本は70年前から毎年、南極地域観測隊を送り続け、気候変動の解明に大きく貢献してきました。

南極に行くには船で約2〜3ヵ月、そして一度行ったら短くても4ヵ月は滞在する必要があり、なかなか気軽に、誰もが行ける場所ではありません。

そんな “南極” を、“特別南極観測隊” の一員となって体験できる特別展「大南極展」が、2026年7月1日(水)から日本科学未来館で開催! 前日に行われた記者発表会・内覧会に行ってきました! 南極のリアルを五感で感じることができる参加型の展示が満載で、しかも夏休みには子どもたちが参加できる「夏休み自由研究フェス 〜おしえて! 南極観測応援隊〜」も開催! 夏休みの自由研究にもぴったりです!

夏休み自由研究フェス 〜おしえて! 南極観測応援隊〜
https://dainankyokuten.jp/special.html#fes




南極に行くチャンスは誰にでも!
どんな形で南極に関わりたいか考えよう!

記者発表会には日本科学未来館 高木啓伸副館長、橋田元氏(国立極地研究所 南極観測センター 教授、副センター長。第54次南極地域観測隊越冬隊長、62次・65次隊長)、熊谷宏靖氏(国立極地研究所 広報室長。61次隊副隊長)が登場し、「大南極展」の注目ポイントを教えてくれました。

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
「氷に触れて数万年前の空気が弾ける音を聴く、ブリザード体験、ペンギンを数えるといった体験が充実しています」と、日本科学未来館の高木啓伸副館長。ブリザード体験は小さなお子さんから大人まで安心して体感できるよう、「それほど寒くない設定にしています」とのこと


橋田元氏は、普段は研究室から出ることのない34万年前の空気が閉じ込められた「深層アイスコア(氷の柱)」の実物を、約20年ぶりに一般公開している点が大きな見どころ、と説明。さらに3,000メートル級の掘削を行う最新ドリルや、氷の下を調べる自律型水中ロボットなど、現在進行形の観測技術を間近で見られる点も強調していました。

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
「オーロラは太陽活動の影響を大きく受けるため、南極に1年間滞在していても展示しているような素晴らしいオーロラを毎日見られるわけではありません。素晴らしいオーロラが見られたときは、観測隊のメンバーも『やった! ラッキー!』と感じます」と橋田元氏

熊谷宏靖氏は「単に眺めるだけでなく、来場者自身が観測隊員の一員となり、貴重な実物サンプルに触れたり、ミッションに挑んだりする “参加型” である点が最大の見どころ」と、五感を使った体験が魅力と紹介。

そして夏休み期間の開催ということで「大南極展」を通して子どもたちに感じてほしいこと、親子で体験したあとに話してほしいことをお伺いすると、以下のように、子どもたち誰もが南極に行くチャンスがあること、そして “未知へのワクワク” がたくさんあると、答えてくれました。

「南極は観測隊(科学者)しか行けないイメージがありますが、科学者だけではなく、調理師、大工、エンジニアなど、南極で生活するために必要なさまざまな職種があり、たくさんの子どもたちに南極に行くチャンスがあります。そして南極や地球には、まだ誰も知らない “不思議なワクワク” がいっぱいあるので、それを解き明かす楽しさを感じてほしいですね。展示を見終わった後は、たとえば『科学は少し難しいかもしれないけれど、自分ならエンジニアやコックさんとして参加してみたい』というように、“将来、自分ならどんな形で南極という場所に関わってみたいか” を、親子で話しあってほしいですね」

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
「南極や地球には、まだ誰も知らない不思議なワクワクがいっぱいあるということを、展示を通して感じてほしい」と熊谷宏靖氏
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
熊谷宏靖氏が手にしているのは「特別南極観測隊ミッションシート」。隊長からのミッション(クイズ)が書かれていて、会場内をめぐりながら答えを探します。クイズを楽しみながらほとんどをエリアをめぐることができ、認定証ももらえます。会場内には本展の公式応援キャラクター「すみっコぐらし」もいるので、南極ファッションに身を包んだ「すみっコぐらし」も探してみよう!
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
「隊長スポット」のところで、答えを記入できます

観測活動から何がわかる?
南極に恐竜がいた!?
ペンギンの数で地球の「今」を知る

広い会場内では、南極における観測活動の紹介やそれに必要な道具や機器、34万年前の地球の記録が刻まれたアイスコア、南極で発見された貴重な隕石の実物、ブリザードやオーロラ体験など、南極での観測活動、南極の様子を学びながら楽しめるようになっています。氷や隕石など実物に触れられるものも多く、まさに五感で南極を体験できるようになっています。

難しそうに感じる南極での観測活動は、子どもたちにもわかりやすくていねいに紹介されていて、極寒の地でいろいろな機器やさまざまな工夫で、私たちの住む地球を調べているということがよくわかります。

では、その観測活動から何がわかったかと言うと、たとえば一時期よく聞かれた「オゾンホール」。地球を紫外線から守っているオゾン層に穴が開いているような状態ですが、これを最初に発見したのは日本の南極観測隊で、1982年に昭和基地での観測データから見つけました。1984年の学会で発表し世界に衝撃を与え、地球全体の環境を守るために世界中の人々が協力しあうきっかけをつくりました。

今回の展示では34万年前の空気を含んだ氷(アイスコア)の実物を見ることができますが、それは深さ2,499メートルから掘削されたものです。その氷の中には雪が降った当時の空気が小さな気泡として閉じ込められていて、当時の地球の空気や気温から「地球はどう変化してきたか」を知り、将来の地球の気温を予測できます。

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
今回の目玉展示である、深さ約2,500メートルから掘り出された「アイスコア(氷の柱)」が展示。パネルの前にある銀色のケースに入っています
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
本来アイスコアは厳重に保管されていて、外に出すことはほとんどありません。今回は約20年ぶりに、34万年前の空気や気温の記録が刻まれた実物が展示されます!

現在ではさらに深い場所での掘削が進んでいて、2,800〜2,900メートル級の深さにまで到達しています。今後の研究者の方々の目標は、100万年前の古い氷を採取すること。そのためには、現在の掘削地点からさらに1,000メートルほど深く掘り進める必要があるそうです。

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
アイスコアがどのように掘り出されるかも紹介。アイスコアは数十万年前の地球の様子を教えてくれる「タイムカプセル」なんです

南極は世界でもっともたくさんの隕石が見つかる場所(隕石採集の聖地)であり、日本の観測隊もこれまでに約17,400個もの隕石を見つけています。そして見つかった隕石の中には、月や火星から飛んできた珍しいものもあり、宇宙の歴史を解明する手がかりになっています。

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
南極は “宇宙のお宝” が届く場所! 南極は白い氷の世界。そこに黒い隕石が落ちていると、とても目立ちやすくて見つけやすいそうです
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
もちろん触れる隕石も!
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
どれだけ重いかも体験できます。想像以上だと思いますよ

隕石以外にも、南極で見つかった岩石や化石を調べることで、数億年前の南極はアフリカやオーストラリアなどとつながった「ゴンドワナ超大陸」という巨大な大陸の一部だったことが証明されました。南極でも恐竜の化石が見つかっていて、それを裏付けています。南極の石を調べることは、地球がどうやって今の形になったのか、という大きな謎を解く鍵になっています。

そして「ペンギンセンサス」という調査を毎年続けることで、ペンギンの数の変化や繁殖の様子がわかり、生き物たちの暮らしをずっと見守ることで、南極の海や地球の環境が今どうなっているのか、その健康状態を知ることができるのです。

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
「ペンギンセンサス」を体験できるコーナーも。目視でペンギンが何羽いるか数えるというアナログな方法ですが、1960年(第5次隊)から現在まで同じ方法で長くデータをとり続けていることが、南極の生態系の「今」を知るための重要な手がかりになっています

南極は人間がほとんど住んでいないため、地球本来の変化をダイレクトに捉えることができる場所で、「南極を知ることは、地球の過去をひもとき、未来を見通すことにつながる」のです。今回の展示では、こうした発見のプロセスを「特別南極観測隊」の一員として体験できるようになっています。

特別展「大南極展」は、2026年9月27日(日)まで日本科学未来館で開催!

特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
会場入ってすぐのところにある、触れる南極の氷。氷が溶ける際に閉じ込められた空気が弾けて「パチパチ」と音がするそうなので、触るだけではなく、音も聞いてみて。南極が刻んできた「時間の音」です
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
「しらせ」など南極観測船の模型を展示。そして南極観測の歴史なども紹介
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
隊員の方の服装や私物などの展示も。お子さんがお父さんにあてた手紙などもあり、家族と離れて暮らす寂しさやご家族の支えなども感じられます
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
南極の厳しい環境で暮らすペンギンやアザラシの生態を、観察ドームを通して間近で見られるエリア。観察ドームに行くまでが、大人にはとても低くて狭い!
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
観察ドームからは、なかなか見られないこんなアングルから見ることができます
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
ペンギンの翼に触れる展示も
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
アデリーペンギンの雛の体重を体験。極寒に生きるだけあって脂肪が多く、なかなかの重さ
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
南極の過酷なブリザードを体感! この雪を模したものの先には鏡があり、会場では少し自分の姿が見えましたが、写真ではまったく見えません。小さなお子さんでも安心して体験できるよう寒くはないのですが、マイナス何十度の中でこの風では、命懸けの仕事でもあります
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
南極で使用するスノーモービルも展示。乗って撮影できます!
特別展「大南極展」記者発表会・内覧会
気になる南極飯など、昭和基地内の様子も紹介! そういえば「南極料理人」という、南極で隊員の毎日の食事をつくる料理人を主人公にした映画がありますよ。主演は堺雅人さん