写真左からNPO法人LGBT家族と友人をつなぐ会 東京支部代表の小林りょう子氏、GOLD FINGER(新宿二丁目)オーナー 小川チガ氏、一般社団法人 Get in touch代表 東ちづる氏、渋谷区長 長谷部健氏、渋谷区教育委員会 教育長 豊岡弘敏氏、渋谷区立広尾中学校校長 山本茂浩氏
LGBTが本音で語る悩み、生きづらさ
授業で観て、一緒に考えてほしい
誰も排除しない “まぜこぜの社会” の実現に向けて、マイノリティの啓発・PR活動を行なう女優・東ちづるさんが代表を務める一般社団法人 Get in touchは、クラウドファンディングによる原資で制作したLGBT啓発DVD「自分が自分らしく生きるために」を、全国の小・中学校、高校、支援学校等へ無償で配布しています。
LGBT啓発DVD「自分が自分らしく生きるために」は、LGBT当事者50名以上のインタビューを紡いで2017年に制作した映画『私はワタシ 〜over the rainbow〜』(約95分)をもとに、LGBTを知る、理解するための学校用の映像資料として新たに40分にまとめたもので、LGBT当事者やその家族の悩みや生きづらさ、理解してほしいこと、救われた言葉などが本音で語られています。
「インタビューをしたほとんどの方が『大人になるのが怖かった』『大人になれないと思った』『大人になってはいけないと思った』とおっしゃっていて、その言葉がとても衝撃的で切なかった」と、一般社団法人 Get in touch代表 東ちづるさん。子どもたちのいじめや自殺未遂の背景には、このようなこともあると言われている
DVDについて「まずは教師と保護者の方にご覧いただき、生徒たちにも観せたいとなれば授業で使い、どう思うかを一緒に考えてほしいとお願いしている」と言うGet in touchの東ちづるさんに対し、渋谷区立広尾中学校の山本茂浩校長は「道徳の時間に全校生徒約200名を体育館に集めて視聴しました。初めてLGBTという言葉を聞く多くの1、2年生とは異なり、すでに研修を経験している中学3年生ともなると、LGBTをその人の個性として捉えている」と、知識と理解によってLGBTが特別なものではなくなる生徒たちの様子を紹介しました。