子どもの夢の叶え方

第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)

100年以上にわたって世界中の子どもたちから愛されている「みつばちのマーヤ」の物語が、最新のフルCGアニメーション映画「みつばちマーヤの大冒険」となって2016年9月3日(土)より109シネマズで限定公開! 親御さんは、テレビアニメの「みつばちマーヤの冒険」を観ていた方も多いでしょう。主人公となるマーヤの声優を務めた“はるかぜちゃん”こと春名風花さんに、映画「みつばちマーヤの大冒険」の見どころ、声優というお仕事について、お話をお伺いしました。(インタビュー:2016年8月9日(火) / TEXT:高木秀明 PHOTO:大久保景)
キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー

2016年9月3日(土)より109シネマズで限定公開される映画「みつばちマーヤの大冒険」で、マーヤの声優を務めた春名風花さんにインタビュー!

マーヤとは共通点がたくさん! マーヤは理想の女の子!

ー 映画「みつばちマーヤの大冒険」を拝見させていただきました。春名さんのハキハキした声、弾むような声が、好奇心たっぷり、ワクワクしている様子のマーヤにとてもよくあっていました。マーヤの声優に決まったときの気持ちは?

出演が決まったとは聞きましたが、まさか主演のマーヤだとは思わなくて。てんとう虫の女の子の声かな? と思っていたので、「マーヤ」と聞いてびっくりしました! 世界各国でたくさんの方がマーヤの声をやっているので、すべての人の記憶の中のマーヤを壊さないよう、責任は重大だなと思いました。

ー マーヤは元気で明るくて、好奇心が強くてと、春名さんとけっこう似ているのかなと感じたのですが、ご自身ではどう思いますか?

かなり共通点があると思っています。ぼくは常に「好奇心を持つ」「疑問を持つ」、そして「それをちゃんと解決する」ということや、「偏見や先入観を持たず、その人自身と話をしてその人を知る」ということを心がけていて、マーヤは意識せずにそれができているのはすごいことだなと思いました。

ー 春名さんはそれを意識してやっているんですか?

そうです。ぼくはそういう人になりたいな、と思って行動しています。だからマーヤはぼくの理想ですね。理想の女の子です。すごい素敵!

ー それではマーヤと違うところは?

ぼくは人見知りなので、マーヤほど知らない人に何でも話しかけていけるような積極性がありません。マーヤは本当に勇気があって、もちろん悩むこともあるけれど、とても真っすぐに、こうと決めたら、こうする、というのが、すごくしっかりできています。ぼくはそういう子になりたいと思いつつ、まだなりきれていないかなと、マーヤを見て少し反省しました。

キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー

「みつばちマーヤの冒険」は1912年に出版された、ドイツのワルデマル・ボンゼルス作の児童文学。各国語に翻訳されて100年以上、世界の子どもたちに愛され続けている名作です。このたびフルCGアニメーションとなって、マーヤがスクリーン上を飛び回ります! © Studio 100 Media, Buzz Studios, Screen Australia, Screen NSW www.maya.tv and www.studio100.eu, ™ Studio 100

『ガラスの仮面』を読んで3歳で女優を目指す

ー 子役としてお芝居もされていましたが、今は声優さんが本業ですか?

本業としては声優としてやっていこうと思っていますが、お芝居すること自体がすごく好きなので、あまり“これだけをやる”、とは決めていません。なんでもやれる機会があったらやりたいなと思っています。ただ、自分の職業を「声優」と名乗れなくなるのは嫌なので、幹の部分は声優、そして枝を、舞台とか、いろいろなところに伸ばしていきたいです。

ー 声優を目指したきっかけや作品はありますか?

“お芝居をしたい!”と感じたのは、3歳のときにおばあちゃんの家で『ガラスの仮面』※1という漫画を読んで、主人公の北島マヤのお芝居にかける情熱というものにすごく惹かれて、「絶対にお芝居をする人になる! 女優さんになる!」という想いを持ちました。

声優は、アニメもその頃から大好きで、特に「少女革命ウテナ」※2が好きで、アニメを観ているうちに「声だけのお芝居だったら、どんな役でもできるんじゃないかな?」と思ったのが最初ですね。声優なら自分の容姿や年齢、身長など、外見のイメージにとらわれずに、地球外生命体にも、みつばちにもなれます。自分とはまったく違う役もやってみたいと思っているので、なんでもできるのがいいなと思いました。

※1 ガラスの仮面
1976年に『花とゆめ』で連載を開始した、美内すずえによる演劇を題材とした少女漫画。平凡な主人公 北島マヤが芝居の才能を開花させ、ライバルと切磋琢磨しながら成長していく物語。2016年現在で49巻、5,000万部を突破した大ベストセラー。49巻が発行されたのが2012年の10月、多くのファンが50巻を待ちわびている。

※2 少女革命ウテナ
1997年4月2日から同年12月24日までテレビ東京系列で放送されたテレビアニメ(全39話)。1999年の夏には劇場用長編アニメ映画も公開。幼い頃に助けてくれた王子様に憧れた少女 天上ウテナが、王子様を目指す物語。シュールで難解な展開、哲学的な言辞などアニメ史上もっとも難解とも言われる作品だが、熱狂的なファンも多い。

ー 3歳で女優さんを目指したんですね。

0歳から仕事をしているので、この世界にいれば、マヤみたいな仕事ができると思いました。5歳くらいまでは赤ちゃんモデルの事務所に所属していたので、この仕事を続けるなら事務所を移らなきゃならなくて、「絶対に続けたい!」と親に話して事務所を移り、それから本格的に活動しています。

ー ん? スルーしちゃいましたけど、3歳で『ガラスの仮面』を読むってすごいですよね?

あんまり信じていただけないんですけど、漫画には漢字にふりがなもありますし。昔から母は本にはこだわっていて、小さい頃から読み聞かせもしてくれましたし、内容もハッピーハッピー的なものじゃないものも多かったですね。

キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー

まだ「紅天女」の対決をしてるんですか? なんて、ひとしきり『ガラスの仮面』の話で盛り上がりました。おばあちゃん家で『ガラスの仮面』を読んで、「これ買って」って家にも全巻そろえたそうです

ー 声優として、日々の暮らしのなかでも大切にしていること、気をつけていることはありますか?

お芝居を観ることがすごく好きで、自分が一番学べているなと感じる瞬間は現場に行ったときなんですね。現場に行って、先輩方のお芝居を直に観て、演出家の方などの「こういうふうにやってみてくれる」という指示に対して、先輩方はどう対応するのか、そして自分だったらどうするのか、現場に行って、観て、考えて、学んだことというのはすごく大きいので、声優の仕事ということだけではなく、お芝居をするための感性を磨くためにもいろいろなことを観る、観察するというのは大切にしています。

ー 今回の「みつばちマーヤの大冒険」の現場から学んだことはありますか?

ぼくがすぐに身につけられるものではないんですが、今まで出会ったどの役者さんも素敵ですが、マーヤの友だちのウィリー役が野沢雅子さん※3で、野沢さんの声の“圧”には本当に驚きました。ぼくなんかとはまったく比べ物にならないくらい、マイクに、というかマーヤに、“ズドンっ”と声が突き刺さってくる感覚というのは、本当に経験をたくさん積んで、さらに才能がないと出せない声だなと思いました。将来は絶対、さらにすごい“圧”を出せる声優さんになりたいなと思いました。

※3 野沢雅子
『ゲゲゲの鬼太郎』(鬼太郎)、『ど根性ガエル』(ひろし)、『銀河鉄道999』(星野鉄郎)、そして『ドラゴンボール』シリーズでは孫悟空はじめ親子3人の声を担当するなど、誰もが一度は聞いたことのある日本を代表する声優のひとり。

ー “圧”というのは、声量ということではないんですか?

そうですね。声量ではないですね。なんて言うんだろう? 心に響く、みたいな。気持ちと経験なのかな。

ー 野沢雅子さんはマーヤの友だちのウィリー役ですが、野沢さんからアドバイスをいただいたり、お話はされましたか?

世間話は長々しましたが、仕事に関することはそんなになくて‥‥。野沢さんは「楽しくやれることが一番」という考えの方で、ぼくは感覚でお芝居をすることが多く、何か質問をして教えていただくというよりも、野沢さんのやることを見て、学んでいました。

キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー

こちらの質問をしっかり聞いて、ハキハキと応えてくれた春名さん

自分がやりたいことを最優先に、友だち、仲間、そして両親の支え

ー 映画では同じみつばちのウィリーやバッタのフィリップ、スズメバチのスティングと友だちになって、協力し、助け合います。春名さんが友だちや仲間に支えられていると感じるのはどんなときですか?

小学生のときからtwitterで自分を発信するということを続けてきて※4、それに対して共感してくれる方もいれば、そうではない方もいらして、衝突してしまうこともあったんですが、自分の考えを否定されたり、厳しい言葉を投げられたりしたときに、共感してくれる方、すべては賛成できないけど、言いたいことはわかると理解してくれる方、ファンの方々に支えられているなと感じたり、twitterを見た友だちからも「大丈夫か?」とか、「迎えに行くか?」「あんまり無理すんなよ」なんて心配されると、いい友だちを持ったな、と感じます。

家族も心配はしてくれますが、ぼくが“やりたい”と言っていることに対して、こうしなさい、ああしなさい、と言うことはなくて、「自分がやりたいことを第一に優先しなさい」と言ってくれるので、本当にまわりの人たちに助けられている、人のめぐり合わせがいいなと感じています。

※4春名風花さんのtwitter:はるかぜちゃん

キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー

マーヤ(左)、スズメバチのスティング(中央)、ウィリー(右)。大人たちには、みつばちとスズメバチは敵同士と教えられてきた © Studio 100 Media, Buzz Studios, Screen Australia, Screen NSW www.maya.tv and www.studio100.eu, ™ Studio 100

ー ご両親は、春名さんがこのお仕事をするにあたりどんなことをしてくれていますか?

「娘が一生続けたいという仕事なら全力でサポートする」と言って、すぐに行動に移してくれるのは母ですね。送り迎えは母がしてくれています。

父は、本当はこういう活動はあんまり好きじゃない。娘を危険にさらしたくないし、安全に生きていてほしいという考えではありますが、この仕事を続けていて、ぼくが本当に楽しそうだったり、本気でやりたいと思っていることは知っているので「お父さんは何も言わない」と、影で支え、応援してくれています。

■ 次ページは、声優を目指す子どもたちへ、そして「みつばちマーヤの大冒険」の見どころ!

キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー2016年9月3日(土)より、109シネマズ限定ロードショー!
みつばちマーヤの大冒険

1912年に出版された、ドイツのワルデマル・ボンゼルス作の児童文学「みつばちマーヤの冒険」は、各国語に翻訳されて100年以上、世界の子どもたちに愛され続けている名作です。

日本では1975年に日本アニメーション製作のテレビアニメシリーズ「みつばちマーヤの冒険」として最高視聴率21.4%を記録。その後、人気はヨーロッパほか世界44ヵ国で繰り返し放映されています。

映画『みつばちマーヤの大冒険』は、そうした日本のアニメーションの風合いを残して、ドイツでフルCGアニメーション化。冒険好きなみつばちのマーヤが、友達のウィリーやバッタのフィリップらとともにさまざまな冒険の中から成長していく、勇気と夢がつまった心温まる感動の物語です。

■ 映画「みつばちマーヤの大冒険」の予告編動画・紹介はコチラ!

キッズイベント「子どもの夢の叶え方」第24回 春名風花さん(映画「みつばちマーヤの大冒険」声優)インタビュー春名風花(はるな・ふうか)

2001年生まれ。プロダクション・エース所属。0歳のころから子役として活躍。CM、映画出演からテレビドラマ、舞台と活躍の場を広げ、声優としてもテレビ、劇場アニメに出演。今回の「みつばちマーヤの大冒険」の主役マーヤに抜擢され、外国映画の吹替は初挑戦。ニックネームは“はるかぜちゃん”。

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